じゅんの本棚

読んだ本の記録です。

「ノルウェイの森」と私

ノルウェイの森」といえば世界中にファンがいる小説だ。

作者の村上春樹は、毎年ノーベル文学賞に選ばれるのではと話題になるし、新作が発売されるときには情報番組で特集が組まれている。

 

私が「ノルウェイの森」を初めて手に取ったのは、高校2年である。

私が小学生のころ発売された「ノルウェイの森」はベストセラーになっていて、緑と赤の表紙は書店で何度も見かけたことがあった。

 

「ベストセラーだし、読んでみよう」

手に取った理由は、それだけだった。

 

読み終わると、すっきりしないし内容もよくわからない。

正直、面白くなかった。

「きっと、主人公と年代が違うからだ」

そう思った。

 

それから数年経ち、大学生になった私は、図書館で「ノルウェイの森」の表紙を見かけた。

初めて読んだときのことを思い出し、もう一度手に取った。

ベストセラーになっている小説が面白くないわけがない。

 

家に帰って、すぐに目を通した。

読んだ感想は「よくわからない」だった。

 

社会人になると、私は映画をよく観ていた。

映画館で1日に2本観ることもあったほどだ。

 

ある映画の予告で松山ケンイチ主演の「ノルウェイの森」が流れた。

ベストセラー作品が映画化されること、カンヌ国際映画祭で新人監督賞を受賞したトラン・アン・ユン監督が撮ることで話題になっていた。

 

予告の映像は美しく、観ない選択肢はなかった。

 

映画を観た感想は「よくわからない」だった。

社会人になり少しは世の中のこともわかってきたと思っていたが、「ノルウェイの森」の世界観がわからない自分にがっかりした。

 

原作を映像化すると、違う雰囲気になることはよくあることだ。

もしかしたら、映画は違う描き方がされているのかもしれない。

「もう一度小説を読んでみよう」

そう思った。

 

3回目に読んでみた感想は「やっぱりよくわからない」だった。

 

私に「ノルウェイの森」の良さはわからない。

やっと認められた。

 

熱狂的なファンの多い村上春樹の作品。

多くの人に高く評価されている作品を理解できない自分。

 

村上春樹のファンは「ハルキスト」と呼ばれている。

新作の発売日を待ち遠しく過ごしている「ハルキスト」

作品を熱く語る「ハルキスト」

そんな「ハルキスト」に憧れていただけなのかもしれない。

 

努力しても理解できない世界がある。

ノルウェイの森」は、そんなことを教えてくれた作品だ。